現役大学職員が教える、行ってはいけない大学。 ~地方私立大学篇~

私立大・短大を運営する全国660法人のうち112法人は経営困難な状態にあることが日本私立学校振興・共済事業団によって発表されました。このうち21法人は経営を改善しないと、2019年度末までに破綻する恐れがあるとされています。学生募集への影響から、大学短大名は伏せられましたが、「地方の中小規模大学」「都市部の小規模大学」が特に厳しい、という部分は明らかにされています。このブログは現役地方私立大学職員の視点から「行ってはいけない大学」、「奨学金を借りてまで行かせる価値のない大学」の見つけ方を紹介します。

同族経営の大学に気をつけろ!

私立大学の多くが同族経営と言われています。大学を起こすなんて創設者は志の高い人、意識レベルの高い努力家。「学生は国の宝だ!」などと崇高な叫びをする存在であったのでしょう。

創設者は尊敬できる。自分一人のチカラで資金を集め、大学をここまで育ててきた器量も感じられ、威厳も放っている。同族経営でも創設者に対しては好印象な人もいることでしょう。

ところが、2代目・3代目に同等な能力があるかは疑問です。なんと仕事のできない人の多いことか。特に厄介なのが、全く社会経験も無く、ただ血筋が通っているという理由だけで、若くして学園の理事という座に付き、さらにはそれが「当たり前」だと感じているために、謙虚さや教職員に対する感謝など微塵もない経営者。

結局、創設者の偉業にただぶら下がってきただけなので実質的な能力が全く育ってないのですね。資質の無い経営者のいる大学には絶対行ってはダメです。

さて、そんな大学の見分け方。情報公開が義務づけられホームページには必ず役職者一覧が掲載されています。そんなに多くはないので1人ずつ検索してください。研究者はそこそこの研究業績、そこそこの企業出身者は名誉職として理事になっているケースが多く大概がヒットするはずですが、その中で「誰だ、こいつ?」って経歴が分からないヤツがいたら怪しい兆候です。研究実績も無く、学外での役職も無く、創設者と同姓だったら間違いなく「バカ息子」です。